デジタル化・AI導入補助金2026(旧IT導入補助金)とは?枠ごとの補助額・補助率と最終締切(2027年1月7日)を解説

デジタル化・AI導入補助金2026(旧IT導入補助金)の通常枠・インボイス枠・セキュリティ対策推進枠の補助額と補助率、申請要件、最終締切(2027年1月7日)、新設予定のスマートレジ類型・POSレジ類型、審査で見られるポイントを、日本補助金協会が公募要領をもとに解説します。

最終更新:2026年11月6日|公募要領(第7回公募〜・2026年10月9日版)と事務局サイトに基づく|執筆:日本補助金協会 編集部

デジタル化・AI導入補助金の要点

2026年度 受付中 最終締切:2027年1月7日(木)17:00(通常枠・インボイス枠・セキュリティ対策推進枠・複数者連携デジタル化・AI導入枠。2027年1月中旬から受付予定の「スマートレジ類型」「POSレジ類型」は対象外)

  • 正式名称:デジタル化・AI導入補助金2026(2025年度までの「IT導入補助金」から名称変更)
  • 対象:業務効率化やDXのためのソフトウェア・クラウドサービスなど(事務局に登録されたITツール)を導入する中小企業・小規模事業者等
  • 補助額:通常枠 5万円〜450万円、インボイス対応類型 〜350万円(PC・レジなどのハードウェアも一部対象)
  • 補助率:通常枠 1/2以内(条件により2/3以内)、インボイス対応類型 最大4/5以内
  • 申請方法:事務局に登録された「IT導入支援事業者」(ITツールの販売会社など)と一緒に申請(一部の枠・類型を除く)

公式サイト スケジュール 公募要領 通常枠(PDF)

デジタル化・AI導入補助金とは?

中小企業・小規模事業者等が、働き方改革、賃上げ、インボイス制度などの変化に対応できるよう、業務の効率化やDXに役立つITツールを導入する費用の一部を補助する、国の補助金です(実施:独立行政法人中小企業基盤整備機構、事務局:TOPPAN株式会社)。

2026年度から、ITツールの導入にとどまらず、より踏み込んだデジタル化とAIの活用を広める目的で、名称が「IT導入補助金」から変わりました。AI機能を持つツール(IT導入支援事業者がAI機能ありとして登録したもの)は、公式サイトのITツール検索で絞り込めます。

補助の対象になるのは、事前に事務局の審査を受けて登録・公開されたITツールだけです(複数者連携枠を除く)。

どの枠で申請する?補助額と補助率

枠・類型 こんなときに 補助額 補助率
通常枠 業務全般の効率化(顧客管理、販売管理、勤怠、在庫など) 5万円〜150万円未満(1プロセス以上)
150万円〜450万円以下(4プロセス以上)
1/2以内(最低賃金に近い賃金の従業員が多い事業者は2/3以内)
インボイス枠
(インボイス対応類型)
インボイス制度に対応した会計・受発注・決済ソフトの導入。PC・レジもあわせて導入できる ソフト:1機能〜50万円、2機能以上〜350万円
PC・タブレット等:〜10万円
レジ・券売機:〜20万円
ソフトの50万円以下の部分:3/4以内(小規模事業者は4/5以内)
50万円を超える部分:2/3以内
ハードウェア:1/2以内
インボイス枠
(電子取引類型)
発注側の企業が、取引先の中小企業等に無償でアカウントを渡せる受発注システムを導入(大企業も申請可) 〜350万円 中小企業等 2/3以内、その他 1/2以内
セキュリティ対策推進枠 IPAの「サイバーセキュリティお助け隊サービス」の利用 5万円〜150万円 1/2以内(小規模事業者は2/3以内)
複数者連携デジタル化・AI導入枠 商店街など10者以上のグループでまとめて導入 合計で最大3,000万円(ほかに事務費・専門家費 最大200万円) 枠の内容による

※通常枠の「プロセス」は、ソフトウェアが対応する業務の種類のことです。150万円以上の申請には4つ以上が必要です。
※通常枠の2/3以内は、2025年10月〜2026年9月の間に、「その時点の地域別最低賃金以上、令和8年度改定後の地域別最低賃金未満」の賃金で雇っている従業員が全従業員の30%以上の月が3か月以上ある場合です(申請時に「賃金状況報告シート」の提出が必要)。

対象になる経費・ならない経費は?

  • 通常枠:ソフトウェア購入費、クラウド利用費(最大2年分)、導入関連費(導入設定・研修、保守サポート、導入・活用コンサルティングなど)。パソコンなどのハードウェアは対象外です。
  • インボイス対応類型:上の経費に加えて、PC・タブレット・複合機など(ソフトと同じIT導入支援事業者から買うもの)と、POSレジ・券売機など(決済機能のあるソフトと組み合わせるもの)も対象です。
  • 対象外:ホームページ制作(ECサイトを含む)、リース・レンタル、中古品、交付決定前に買ったもの、申請代行費、交通費・宿泊費、消費税など。

申請要件は?

通常枠・インボイス枠・セキュリティ対策推進枠に共通

  1. GビズIDプライムを取得していること
  2. SECURITY ACTION(IPAのセキュリティ対策自己宣言)の「一つ星」か「二つ星」を宣言していること
  3. 事業場内の最低賃金が、地域別最低賃金以上であること
  4. 国や中小機構の他の補助金と重なる事業を含めないこと

※複数者連携デジタル化・AI導入枠は、GビズIDプライムは代表事業者、SECURITY ACTIONはグループ構成員全員に必要です。

通常枠の目標・賃上げ要件(第7回公募から)

  • 労働生産性:1年後に3%以上、3年間の年平均で3%以上向上させる計画(過去に通常枠などで交付決定を受けた事業者は4%以上)
  • 申請額150万円以上の場合:1人あたり給与支給総額を年平均3%以上(過去にIT導入補助金を受けた事業者は3.5%以上)上げ、事業場内最低賃金を地域別最低賃金+30円以上にすることが必須。従業員への表明も必要 ※未達の場合は返還あり
  • 申請額150万円未満の場合:過去にIT導入補助金2022〜2025の交付決定を受けた事業者は、賃上げ(3.5%以上)が必須。受けていない事業者は、賃上げは必須ではなく加点項目

※インボイス対応類型には、労働生産性の数値目標の要件はありません。賃上げが必須になるのは、過去にIT導入補助金を受けた事業者だけです。

スケジュールと締切は?

通常枠・インボイス枠(2類型)・セキュリティ対策推進枠は、同じ日程です。

締切回 締切 交付決定(予定)
7次 2026年12月1日(火)17:00 2027年1月19日(火)
8次(最終) 2027年1月7日(木)17:00 2027年2月17日(水)

複数者連携デジタル化・AI導入枠も、最終締切は2027年1月7日(木)17:00です。締切の時刻を過ぎると、理由を問わず受け付けられません。入力の途中で期限を過ぎた申請も破棄されます。

今すぐ始めたい準備

  • IT導入支援事業者とITツールを決める:ITツールの新規登録の受付は2026年12月9日で終わるので、登録済みのツールから選ぶのが確実です
  • GビズIDプライムとSECURITY ACTIONの宣言を済ませる
  • 決算書・納税証明書を用意する(法人は履歴事項全部証明書、法人税の納税証明書、直近の決算書)

2027年1月から:スマートレジ類型・POSレジ類型(予定)

2027年4月から飲食料品の消費税率を引き下げる方針を受けて、レジの導入・改修を支援する2つの類型が新しく作られる予定です。上の最終締切(1月7日)は、この2つの類型には適用されません。

  • 受付期間:2027年1月中旬〜3月頃(予定)
  • 対象:2026年9月15日以降に契約した、スマートレジの導入や、POSレジ等の導入・改修の費用
  • 導入・支払いを先に済ませてから申請する「事前着手」の仕組みで、IT導入支援事業者と一緒にではなく、事業者が自分で申請します
  • 補助額・補助率は、インボイス対応類型と同じ形(ハードウェアは〜20万円・1/2以内)の予定です。PC・タブレット等の区分はありません
  • レジの導入費用は、事務局に登録されたIT導入支援事業者から、登録済みのITツールとして導入したものだけが対象です(改修費用は、登録のない事業者による改修も対象)
  • 2026年度中に、インボイス枠などで「スマートレジ」(POSレジ類型の場合は「スマートレジ」または「POSレジ」)に当たるツールを申請した事業者は、この類型には申請できません(不採択の場合を除く)

※公募要領はまだ公表されていません。内容は変わる可能性があります。

申請から入金までの流れ(通常枠)

  1. GビズIDプライムの取得、SECURITY ACTIONの宣言
  2. ITツールとIT導入支援事業者を選び、商談・見積もり(この時点ではまだ契約しない)
  3. IT導入支援事業者から「申請マイページ」に招待してもらい、開設する
  4. IT導入支援事業者と一緒に交付申請を作り、申請者が内容を確認して提出
  5. 交付決定
  6. ITツールの契約・導入・支払い(必ず交付決定の後に契約する)
  7. 実績報告
  8. 補助金額の確定・入金
  9. 効果報告(3年間)

補助金は後払いです。支払いは銀行振込かクレジットカードの1回払いで、現金払いは認められません。

審査で見られるポイント(通常枠)

公募要領に示されている審査項目と加点項目から、特に押さえておきたい点をまとめました。

  1. 経営課題とITツールが合っているか:自社の経営課題を理解していて、改善したい業務とITツールの効果が合っているかが見られます。社内のデータ連携やセキュリティ対策への取り組みも評価されます。
  2. 労働生産性の向上率:計画している生産性の伸びの大きさが評価されます。
  3. 賃上げへの取り組み:150万円未満の申請では、事業場内最低賃金を地域別最低賃金+30円以上にし、1人あたり給与支給総額を年平均3%以上(過去にIT導入補助金2022〜2025の交付決定を受けた事業者は3.5%以上)上げる計画を従業員に表明すると加点され、+50円以上ならさらに加点されます。150万円以上の申請では、+50円以上にすると加点されます。
  4. 選ぶツールによる加点:クラウド製品、サイバーセキュリティお助け隊サービス、インボイス対応製品を選ぶと加点されます。インボイス対応類型では、スマートレジを選ぶことが「特に重視」されています。
  5. その他の加点:健康経営優良法人2026、えるぼし・くるみん認定、「省力化ナビ」の活用、「IT戦略ナビwith」の利用、交付申請前の「デジタル化セカンドオピニオン」の実施など。
  6. 減点:過去にIT導入補助金を受けた事業者は減点されます。IT導入補助金2024・2025で交付決定を受けたソフトウェアと、今回のソフトウェアのプロセスが重なると減点され、完全に一致すると不採択です。

出典:公募要領 通常枠(第7回公募〜)「審査項目」「加点項目」「減点措置」

申請で失敗しやすいポイント

  • 「実質無料」「キャッシュバック」に乗ってしまう:自己負担を減らす・無料にする売り方は不正です。紹介料やコンサル料の名目で払い戻すことも含まれます。交付決定の取消しや返還に加え、関わった販売会社の登録も取り消されます。
  • 申請をIT導入支援事業者に任せきりにする:申請マイページのIDやパスワードを販売会社などに渡すことは禁止されています。申請者自身がやるべき手続きを第三者がやると、交付決定の取消しになります。
  • 交付決定の前に契約してしまう:交付決定より前に契約・発注・支払いをしたITツールは、補助の対象外です。
  • 通常枠でパソコンを買おうとする:通常枠ではハードウェアは対象外です。PC・レジが必要なら、インボイス対応類型を検討します。
  • 他の補助金と重複させる:同じ内容(同じサービス・ソフトウェア・経費)で、国や中小機構の他の補助金(ものづくり補助金など)と重ねて使うことはできません。内容が重ならなければ、それぞれ申請できます。

よくある質問

何回申請できますか?ほかの枠と一緒に使えますか?

通常枠は1事業者につき1申請です。ただし、インボイス枠(2類型)とセキュリティ対策推進枠には、それぞれ別に申請できます。枠ごとに違うIT導入支援事業者を使っても構いません。ただし、通常枠とインボイス枠の両方に申請すると、あとから審査される側で減点されます(同じ機能のツールならさらに減点)。複数者連携デジタル化・AI導入枠とは、セキュリティ対策推進枠を除いて重ねて申請できません。

過去にIT導入補助金を使いましたが、申請できますか?

要件を満たせば申請できます。ただし、IT導入補助金2025の通常枠などで交付決定を受けた事業者は、交付決定日から12か月以内は2026年度の通常枠に申請できません。また、賃上げ要件が厳しくなり、審査で減点されます。

不採択になったら、もう一度申請できますか?

次の締切までに再申請できます。ただし、通常枠・インボイス枠・セキュリティ対策推進枠・複数者連携デジタル化・AI導入枠の交付申請は、2027年1月7日(木)17:00が最終締切です(スマートレジ類型・POSレジ類型は別の日程です)。

ホームページの制作に使えますか?

ホームページ制作(ECサイトの制作を含む)は対象外です。

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※本ページは、デジタル化・AI導入補助金2026の公募要領(第7回公募〜・2026年10月9日版)、「スマートレジ類型」及び「POSレジ類型」の新設について(2026年10月29日)と事務局サイトの情報をもとに、日本補助金協会 編集部がまとめたものです。申請の際は、必ず最新の公募要領と公式サイトをご確認ください。